月経の異常
月経とは、約1ヶ月の周期で子宮内膜が出血を伴ってはがれ落ち、体外へ排出されることです。
1 月経周期の異常
正常月経周期は25日から38日です。(周期とは月経が始まった日から次の月経前日までの日数)
正常な月経の目安
初経年齢 | 平均12歳 |
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月経周期日数 | 25日~38日 |
出血持続日数 | 3~7日(平均5日間) |
1周期の総経血量 | 20~140ml |
閉経年齢 | 45歳~56歳(平均50.5歳) |
月経周期をコントロールする女性ホルモン
月経は女性ホルモンによってコントロールされています。
カラダや心のトラブルによってホルモンバランスが崩れると、月経に変化や異常があらわれることがあります。
生理(月経)痛がつらい、出血量が多くなったなどの症状がある場合には早めに婦人科を受診しましょう。
また、旅行や結婚式など、大切なイベントに月経が重ならないように、女性ホルモン薬を服用することによって、月経周期を調整することができます。
予定が決まったら、早めに医師へ相談しましょう。
数週間毎に起こるなら頻発月経、数ヶ月に一度なら稀発月経、3ヶ月以上生理がなければ続発性無月経と診断します。
排卵があればほぼ一定周期となります。
すぐの妊娠希望がなければ必ずしも一定周期である必要はありません。
生理不順の方は自分のリズムを知る上で基礎体温を数ヶ月記入してみてください。
周期を安定させるために当院では漢方や(ピルを含めた)ホルモン剤でコントロールすることができます。
2 月経量の異常
過多月経
原因として子宮、卵巣に筋腫や内膜症などの疾患がある場合もあります。採血で貧血があるようであれば一度エコーで問題がないかチェックしましょう。
3 月経周期に伴う症状(月経前症候群、月経困難症)
器質性月経困難症
子宮筋腫や内膜症などの病気があり、月経前後で生活に支障がある下腹部痛、腰痛は治療の対象になります。
機能性月経困難症
特別な病気がなくても、上記症状が起こることがあります。
症状がひどい方は診察の上、症状緩和のため低容量ピルや黄体形成ホルモン製剤を処方します。
月経前症候群(PMS)
月経の約1週間前からイライラ、お腹の張りなどが現れ月経が始まると軽減、消失する症状です。
症状がひどい方は漢方や低容量ピルで症状緩和が期待できます。