子宮頚部異形成
癌ではないが正常細胞ではない変化した状態を異形成といいます。前癌病変に相当し、子宮頚部(子宮の入り口)におけるこの変化を子宮頚部異形成と呼びます。
HPV(ヒトパピローマウィルス)の感染により以下のように病状が進んでいくものと考えられています。
診断
コルポスコピーと呼ばれる膣拡大鏡を用いて子宮頚部の組織を検査します。(細胞診で精密検査が必要と判断された患者さんが対象となります。)
治療方法
高周波凝固
当院で行っている治療です。高度異形成の一部や中等度異形成までの病変に対しておこなっています。
局所麻酔で行うためほとんど痛みはありません。15分程度で終了する治療です。手術時、入院の必要はありませんが、術後暫くは通院する必要があります。 病変の再発の可能性は低く、その後に妊娠した場合の流産や早産の危険性は上昇しません。
手術費用は保険診療で約2~3万円です。
子宮頚部円錐切除(LEEP法含む)
子宮頚部を一部切除する方法です。高度異形成、上皮内癌に対して行われます。
切除した組織を顕微鏡検査で調べることができる利点がありますが、妊娠した場合流産や早産の危険性が上昇します。